ナイモノバカリ

誰かと同じことを支えに 誰とも違うことを誇りに

始まるんじゃない 始めるんだぜ【GR8EST 札幌 7/15】

 

 

※ネタバレを存分に含む、いちおたくの個人的な備忘録です。そして、とてつもない長さになってしまいました。挨拶等も完全なニュアンスですので、お読みになる際はその点をご了承下さい。

 

 

 

 

***

 

"つまづいてばかりの僕を 君だけは笑わなかった"

6人の関ジャニ∞が約5万人を前にして最初に歌ったのは、星に願いをかけた少年の歌だった。

 

その曲は、7人体制の関ジャニ∞が最後にリリースしたシングル【応答セヨ】である。そして、ここにはいない彼の名前は、夜空に輝くプレアデス星団の和名と同じだ。関ジャニ∞というグループは時折、誰が考えた設定だろうと思うくらいに、出来すぎとも言える物語性を纏う。

 

 

 

《 KANJANI'S EIGHTERTAINMENT GR8EST 》

ツアー初日、札幌ドーム。

新千歳空港周辺の悪天候のため、飛行機の発着陸が遅れたこと考慮してくれたのだろうか。開演は15分ほど遅れ、そのお陰で16:55に会場のロータリーに着いた私達も、駆け足で座席に着き、上がった息を整えてからライブに臨むことが出来た。座席は全体を見渡せるスタンド後方。個人的にとても有り難かった。彼らの登場を待つエイトコールが普段よりも大きく聞こえた気がした。会場を見渡すと7色に光るペンライトの海。すでに私は胸がいっぱいだった。

 

オープニング映像は全体的にSF映画のような雰囲気があった。DNAの二重螺旋。GR8EST BABYのシルエット。そこに大きな羽根が生えて飛んでいく。"REBORN" の文字。6人の顔。きっと、関ジャニ∞は何度目かの誕生を再び迎えるんだと私はここで改めて悟った。きっと彼らはそういう気持ちを込めてこのステージに立つと決め、色んな思いを背負ってこのライブを用意してくれたんだろうと感じた。そのときの私は、出来る限りの声援を、歓声を、感謝を、喝采を、彼らに届けようと思った。

 

 

メインステージのバンドセットに立つ6人。赤いコードが繋がったマイクを持つ彼は、ブルースハープを吹く彼は、もういない。でも、きっと大丈夫。頑張れ。頑張ろう、一緒に。そんなことを思っていたら1曲目【応答セヨ】が始まった。(関ジャニ∞ 応答セヨ 歌詞 - 歌ネット

さっきまで彼らに感謝や笑顔を精一杯送りたい思っていたはずなのに、そのはずだったのに、思わず涙が込み上げてきてしまった。

 

彼らの気迫は凄かった。己の不安と、私たちの不安までも、一緒に振り払うかのように声を張り上げて、楽器を搔き鳴らして、懸命に彼らの音楽を届けてくれていた。1曲目から物凄く熱かった。いや、1曲目だからこその熱さが凄まじかった。6人の一人ひとりの顔を見ながら、音を聞きながら、声を聞きながら、私は涙が止まらなかった。

"応答セヨ 流星 僕を信じてくれた遠い日の僕よ この声が届くかい"

"君が思うほどは まっすぐに歩いてこれなかったけど いつかまた逢えたら"

でも単純な思いで溢れ出る涙ではなくて、色んな気持ちが入り乱れて、どうにもならなくて、それが涙として溢れ出ている感じだった。

 

前半のバンドセトリ、すばるくんが歌っていたパートの大半を錦戸くんが歌っていた。7人の関ジャニ∞が、最後に出演した関ジャム完全燃SHOWの生放送後、すばるくんに向けて「これからの関ジャニは僕が引っ張って行きます。」とメールを送った錦戸くん。そんな彼の気持ちがストレートにぶつかってくるような気がした。錦戸くんの歌声や演奏が、こんなにも力強く、こんなにも大きなエネルギーを持ったものだと感じたのは初めてだった。熱かった。まっすぐだった。でも錦戸くんだけじゃない。6人全員が熱くてまっすぐだった。壊れてしまうのではないかと思うくらいの気迫だった。彼らの気持ちが前面に押し出されていた。

私の好きな関ジャニ∞がそこにはいた。

 

冒頭の挨拶をするのも錦戸くんだった。「見慣れない景色かもしれないけれど、その違和感は彼がいた証でもある」、そう言った錦戸亮は強いなぁと思った。そして、「これからの関ジャニ∞は6人で、この皆さんの前にあるこの景色でやっていきますので、応援よろしくお願いします。」と、口下手な一面のある錦戸くんが力強く言った。彼の紡ぐ言葉は正直で、まっすぐで、とってもりょうちゃんらしかった。それでいて頼もしかった。

でも色んなものを1人で背負っているようにも思えた。彼は先週のJwebで "正直世の中に「永遠」なんてない。それはもう分かりました。やっと認められます。" と綴っていた。でも、だからこそ精一杯やるとも書いてくれた。そんな彼が紡ぐ言葉の1つひとつが、表情が、歌声が、演奏が、とても刹那的に思えて、なんだか、私が生まれて初めて歌うすばるくんを見たときと同じような、強さと、凛々しさと、儚さを感じた。本当に、この日の錦戸亮は凄かった。彼の決意を具現化したような、この日の彼の気迫を、私はこの先ずっと忘れないと思う。

 

そして始まる【ここにしかない景色】。(関ジャニ∞ ここにしかない景色 歌詞 - 歌ネット

ここでもほろりほろりと泣きながら、本当に良い歌が多いなぁなんてことをぼんやり考えていた。錦戸くんが話していたように、違和感も、寂しさも、こうやって抱えて進むしかないんだよなと思った。私はまだこの先も、"関ジャニ∞" という物語を見ていたい、そう思った。

 

 

セトリ3曲目【NOROSHI】。(関ジャニ∞ NOROSHI 歌詞 - 歌ネット

7人最後のMステでも披露したこの曲。6人で歌い奏でる【NOROSHI】も熱くて、かっこよくて、ビリビリとしていた。特にすばるくんパートだった「手の平が背に触れた」を、声を張り上げて歌う錦戸亮に痺れた。その彼の気迫に会場全体が息を飲んでいたように感じた。

"NOROSHI 高々とぶち上げろ そこからは己の心ひとつ 誰にも見れない夢をみて 燃えたぎるハートに賭けてみろ"

Mステではすばるくんの歌のように聞こえたこの歌が、不思議とこの日は、この場所から始まった "6人の関ジャニ∞" の歌に聞こえた。

 

 

錦戸くんの「もっともっと盛り上がれるって、言ったじゃないか〜!」で始まった【言ったじゃないか】。(関ジャニ∞ 言ったじゃないか 歌詞 - 歌ネット

今回はバンドセットごとムービングステージに乗っていて、彼らは演奏しながらセンターステージまで動く。楽しかった。彼らも楽しそうにしていたと思う。シンプルに楽しかった。笑えた。ここまできてやっと泣かなかった。"今の関ジャニ∞"を見て、聞いて、"今の私"は笑顔になれた。よかった、大丈夫だ、と思った。

 

 

そのまま流れるように始まる【なぐりガキBEAT】。(関ジャニ∞ なぐりガキBEAT 歌詞 - 歌ネット

ムービングステージはバックステージへと向かう。初のバンド披露にも関わらず、スカサウンドのこの曲はバンド演奏がナチュラルすぎて、私は3秒ほど出遅れて

〜〜〜♫

……えっ?!??!!バンドじゃん!?!!?!?!横山さんトランペット吹いてる!!!!!!!!!!(絶叫)

となった。心底驚いた。私はこの札幌で、大きく新しいことに挑戦する "新・関ジャニ∞" をダイレクトに感じれるとは思っていなかった。でもその "裏切られた感" がめちゃくちゃに嬉しかった。しかも、この曲は自担の初主演映画の主題歌。CDジャケットで自担がセンターに立ったシングル曲。それを自担が日々向き合っているトランペットで演奏する未来に辿り着いたのだと思うと、堪らなかった。この未来もいいじゃないかと思った。

そして普段通りの、大きめのリアクションを取った自分に少し戸惑った。でも間違いなくこの瞬間の私は楽しんでいた。喜んでいた。大丈夫。きっと大丈夫だ。

 

バックステージで錦戸くんが「今日雨降ったよね?明日は晴れるといいなぁ〜…」と言って始まった【ココロ空モヨウ】。(関ジャニ∞ ココロ空モヨウ 歌詞 - 歌ネット

懐かしいなぁと思った。2013年から2014年にかけて行われたツアー、JUKEBOX以来の披露だったと思う。

"心痛めた数よりも 不運の数よりも 傍にある"嬉し楽し"を一緒に数えて行こう"

本当に彼らの楽曲は、何故こんなにも彼らの物語にピッタリとハマるのだろう。今の状況を「不運」とは決して括りたくはないけれども、世間的にはそう見えても仕方がないとは思うから、ファンである私は彼らの傍で、 "嬉しい" や "楽しい" を感じていたいなぁ、発信したいなぁと思った。すばるくんのパートは錦戸くんだけではなくて、時には安田くんが、丸山くんが、大倉くんが歌っていた。頼もしかった。

 

 

ステージが暗転し、その暗闇の中で横山さんのトランペットが、音を確かめるように一瞬だけ鳴った。私は覚悟した。その一瞬だけ鳴ったトランペットの音で、私の頭をよぎった曲があったのだ。その予感は当たった。次の曲は【Heavenly Psycho】だった。(関ジャニ∞ Heavenly Psycho 歌詞 - 歌ネット

7人最後の関ジャニ∞クロニクルで、安田くんの弾くアコギと、7人の歌声だけで奏でた【Heavenly Psycho】。今この瞬間にまた、新しいヘブンリが始まる。焼き付けよう、と思った。心に刻もう、と思った。

歌い出しは錦戸くんだった。8人では内くんが、7人ではすばるくんが歌っていた、その歌い出しのパートを錦戸くんが歌っていた。どうやっても言語化できない、何か大きな感情に突き動かされて、溢れ出る涙を止めることが出来なかった。色んな景色やエピソードがフラッシュバックした。本当のところは知らないけれど、錦戸くんはこの歌が好きなんだと思う。大切なんだと思う。再録の編曲を自ら手掛けるほどに、この曲を愛しているのだと思う。その彼が、そのパートを歌うことに、勝手ながら意味を付け加えてしまいそうになった。堪らなかった。でも、やはりこの歌は "希望の歌" だった。未来へ向かう、今日は6人の希望を歌う、大切な歌だった。ステージは再びセンターへ。

 

 

泣き続けている私の耳に飛び込んできた次の曲は【BJ】だった。(関ジャニ∞ BJ 歌詞 - 歌ネット

この曲もヘブンリと同様に再録されている。再録での編曲はこちらも錦戸亮だ。立て続けにぶっ込んできたなーと思いながら、また涙が止まらなかった。りょうちゃんこの2曲好きだもんね…と思いながら、もう、ここまで来ると自分がなぜ泣いているのか、わからなくなっていた。それでも涙として溢れ出てくる感情を、私は止めることができなかった。

優しいメロディーが、突き刺さる歌詞が、すべて彼らの物語に聞こえる。彼らがこのような曲を歌い奏でるから、彼らの歩みが曲に沿っていくのだろうか。それとも彼らの歩みに、音楽が寄り添っていくのだろうか。そんなことを考えてしまうほどに、彼らの音楽はどこまでも忠実で真摯だ。

 

 

曲が終わり、自担である横山さんが会場を煽り始めた。「みんな声出せるか?!色んな感情があると思います、全部僕たちにぶつけて下さい!!」、そう力強く叫ぶ横山さんの表情を私は忘れない。大真面目に、まっすぐに、心から、私たちに "声をくれ!" と言っているように聞こえた。

「ワン、ツー、」『ワンツーウー!』というお決まりの掛け声で始まる【ズッコケ男道】。(関ジャニ∞ ズッコケ男道 ~∞イッパツ録り編~ 歌詞 - 歌ネット

バンドver. の少しテンポの速いズッコケ。普段はボンゴを叩いているはずの自担が、おもむろにマイクを持って前に出てきた。それを見て微笑むメンバーもいた。何が始まるのかとそわそわしたが、彼らが何度も何度も歌ってきたこの歌で、横山裕がメインボーカルになった。

すばるくんが歌っていたパートも、横山さんが歌っていた。メインステージへと進んでいくバンドセットの中で、メンバーが演奏する【ズッコケ男道】の、歌声を担う横山裕という図が堪らなかった。笑いながら泣いた。担当ゆえの贔屓目もあるが、とても、とてもかっこよかった。微笑ましかった。有り難かった。斜め上の作戦とも感じるが、適任だとも思った。初めてバンド演奏を披露した数曲前のなぐりガキのときも思ったが、やはり私が自担とするアイドルは "関ジャニ∞横山裕" なのだな、と自覚したりもした。私はこの "関ジャニ∞" の戦い方が好きだし、そこにいる "横山裕" が好きだ。

 

 

「ファイト!関ジャニ!無限大!エイト!」

『ファイト!関ジャニ!無限大!エイト!』

この曲を聞いてからずっと叫びたかった彼らの名前。合法的に "頑張れ" を叫べる掛け声。無責任ヒーロー jam with 東京スカパラダイスオーケストラ。(関ジャニ∞ 無責任ヒーロー 歌詞 - 歌ネット

彼らに届くように声を上げよう。拍手を送ろう。また、そう思った。聞き慣れたはずのこの歌だが、この歌もこうして生まれ変わったのだ。過去を全部掬い上げて、昇華させる。彼らは今、頑張っている。

安田くんはこんなに長時間ステージに立ち続けて、ギターを弾いて、大きな声で歌を歌って、本当に大丈夫なのだろうか。でも彼はニコニコと穏やかな笑みを浮かべている。そんな彼を優しい目で見守るメンバーがいる。何かあれば仲間の命を最優先する、と前もって宣言してくれたメンバーがいる。きっと、大丈夫ではないけれど、大丈夫にしてくれている。安田くんだけじゃない、他のメンバーも、スタッフも、きっと全員がそうだ。この日を迎えられるようにしてくれたのだ。関ジャニ∞陣営、全員が温かくて、強い。

「笑っておくれよ なるようになるさ〜!」と歌う横山さん。「まかせておくれよ 何とかするさ〜!」と歌う村上くん。そうだね、うん、何とかしようねと思った。というか、バックのモニターに映るヨコヒナにそう話しかけていた(狂気)。そんな私を見て隣の友人は笑ってくれた。同期ヨコヒナ。すばるくんがいなくなったことでパワーバランスが最もぐらつくのはここだと勝手に思っている。だんだんと氷河期を終えるように、歩みよったように見えた最近のヨコヒナ。今後はどうなるのだろう。でも、どうか、2人にも笑っていてほしい。そう思った。

 

 

バンドセットはメインステージに戻ってきた。そこで歌われた曲はLIFE〜目の前の向こうへ〜。(関ジャニ∞ LIFE~目の前の向こうへ~ 歌詞 - 歌ネット

7人で最後の最後に歌った曲。最後の最後に演奏した曲。すばるくんが名付けた私たちファンの名前を、彼が最後に叫んだ曲。また "関ジャニ∞" はこの曲と一緒に進んでいくのだろう。きっと節目ふしめでこの曲を搔き鳴らして、声を張り上げて、進んで行くのだろう。決して終わりじゃない。また笑おう。沢山笑おう。

そう思いながら、またしぬほど泣いた。

 

 

初日ゆえの雰囲気もありながら、ふわっとメインステージで横並びになる6人。立ち位置番号を確認し合っていた。程なくして静かに始まった曲は【オモイダマ】。(関ジャニ∞ オモイダマ 歌詞 - 歌ネット

7人最後のMUSIC DAYで歌った歌。大サビのすばるくんのソロパートは、安田くんが歌っていた。丸山くんも、横山さんもすばるくんのパートを担っていた。

私はいつも歌割りやハモりを気にしているわけではないし、自担である横山さんの歌割りは多くはなく、ハモを担当することもほぼほぼないので、それらを気にしなくても覚えられる。それゆえに歌割りをあまり気にしたことがなかった。そんな私の中にも "ここはすばるくんのパートだ" と分かる感覚があることに少し驚いた。それほどに彼の歌声は私の中に染み込んでいる。おそらく、それを痛感するたびに、どうにも上手く言い表わせない私の感情が涙となって溢れ出ていたのだろうと思う。

曲後半の lalalala〜♫… のところで、会場と6人、みんなで手を左右に振った。やっぱり少し泣きながら、彼らの目に映る約5万人の一部として、自分に出来ることをしたいと思った。

 

 

ここでMCとなる。彼らが何を話していたかあまり覚えていない。大河の特番の仕事をやるのに錦戸くんにそれを話さない横山さんの話、キスシーンはリハからするのかという話、そんなことを和気あいあいと話していたっけな。私はすでに若干、泣き疲れていた。

安田くんがメンバーに促され、1番最初に着替えと休息のためにステージからはけた。ばいばーい!と言う安田くん。ばいばーい!と返す会場。なんだか温かかった。

次の段階で丸山くん、大倉くん、錦戸くんがはける。残ったのはヨコヒナだった。会場から フゥ〜〜! と冷やかしが入る。「そらそうなるよな、俺もそう思ったもん。」という横山さん。気にせず話す村上くん。これがヨコヒナだ。意識しすぎて村上くんと上手く話せなくなるのが、ヨコヒナの横山さんだ。それを感じると逆にグイグイ積極的になるのが、ヨコヒナの村上くんだ。久しぶりのこのアンバランスさ、少しむずむずした。

 

全員が着替えてメインステージに出揃った。次の曲は【今】。(関ジャニ∞ 今 歌詞 - 歌ネット

ここからはバンドではなく、ステージで歌ったり、踊ったり、アリトロに乗ったり、花道を歩いたりして彼らはベストアルバムに収録されている歌を歌う。

久しぶりにお手振りじゃなく踊る【へそ曲がり】を見た。(関ジャニ∞ へそ曲がり 歌詞 - 歌ネット)不思議と久しぶりでもこちらも踊れるんだなぁと思いながら、彼らと同じように踊った。彼らはそのうち3:3で左右の花道に分かれて進み、その途中で立ち止まって大サビを歌う。

一塁・三塁の辺りに鎮座していた、左右に分かれたムービングステージ。照明が赤く光る。始まったのは【ER2】。(エイトレンジャー ER2 歌詞 - 歌ネット)映画「エイトレンジャー2」の主題歌。あの映画の中では、1人で突き進もうとするレッドと他のメンバーの対立や、レッドとブラックのやり取りが多くあったなぁなんて、そんなことを思い出した。3人ずつ乗ったムービングステージが、真ん中でひとつになる。

次の曲は【がむしゃら行進曲】。(関ジャニ∞ がむしゃら行進曲 歌詞 - 歌ネット)安田くんは小さく手だけで踊っていた。安田くんの分までこちらが踊ろうと思った。久しぶりに全力で最後までがむしゃらを踊った。

ここでメインステージに村上くんが残り、他メンバーははける。村上くんがバックバンドやオーケストラの皆さんを紹介する。バンドの方々には一人ひとり名前を呼んで、楽器で挨拶をしてもらう。ストリングスのお姉さーん!と叫ぶ村上くんはとてもキュートだった。管楽器の方々には渋いおじさま方ー!と言っていた。かわいい。村上くんかわいい。

 

メインステージ奥にはけた村上くん、微かにその照明が当たったステージ上部に1人の人影が見えた。

始まったのは安田くんの【わたし鏡】だった。彼はアコギ一本で自身で作詞作曲したソロ曲を歌う。バックのモニターに映る映像は10周年のライブ、十祭のユニットシャッフルで、丸山くんがわたし鏡を歌ったときに流れていたものだった。間接的な山田を摂取して心が温かくなった。

 

ステージが暗転、聞き覚えのあるおたくが大好きなイントロ。照らし出される左右に分かれたムービングステージ。そこにいたのは赤い衣装を身に纏った大倉くんと、黒い衣装を身に纏った錦戸くんだった。2人のイニシャルを取ったこの曲名は【torn】。2人がこの曲を歌うのは8周年のツアー、8EST以来だ。左右に分かれたムービングステージが、だんだんと近づき、真ん中でひとつになる。そこからアリトロに乗り換えて、風を受けながら2人はバクステに移動する。絡み合う振り付けは少し少なくなっていたけれど、最後に互いの腰に手を回して終わるこの曲のラストには、大きな歓声が送られていた。

 

メインステージが照らされ、ほっこりとするメロディーが流れる。そこには37歳と34歳になったパンダがいた。横山さんと丸山くんのユニット曲【パンぱんだ】。何歳になってもかわいかった。もこもこのパンダを被り、もこもこの手をつけて、短パンを履いた37歳と34歳。驚くほどかわいかった。私は1度、かわいさのあまり座り込んだ。バックモニターに映る映像は新調されていて、パンダの着ぐるみを着た2人がタイヤで遊んだり、トランポリンを跳んだりしていた(かわいい)。

 

暗転したメインステージ。上部には薄い幕が垂らされ、その奥に鎮座していたのはKINGだった。曲は【LOVE&KING】。彼の前に垂らされたその幕に、金のライオンや龍、歌詞が映し出される。彼の動きに合わせて映像が動く。村上担の反応が気にもなったが、純粋にお金がかかっていてかっこよかった。いつの間にKINGは世界を征服したのだろうと思った。後半には錦戸くんと大倉くんがKINGの両脇を固めて踊る。tornを従えるKING、絵面がとても強かった。

 

暗転してモニターに映像が流れる。ちょっと一回では企画の意図というか、今後の展開がわからないのだが(笑)、ひとつだけ言っておきたいのは安田くん扮するトランプマンが出てくることだ。ジャムのライブ映像の特典映像に出てきた白塗りのトランプマン。強烈なそのキャラクターに、また会えるとは思っていなかった。その映像の中で曲振りが入り、突然に次の曲が始まる。

 

【ひびき】関ジャニ∞ ひびき 歌詞 - 歌ネット)、そして【涙の答え】関ジャニ∞ 涙の答え 歌詞 - 歌ネット)。この2曲もJUKEBOX以来の披露だと思う。照明が綺麗だった。

次に聞こえてきたのは和太鼓の音と、「ハッ!」という掛け声。【キングオブ男!】。(関ジャニ∞ キング オブ 男! 歌詞 - 歌ネット) 私自身も 歌うのか…! となったが、会場全体もそんな雰囲気に包まれていた。「突っ張って!!!」では、錦戸くんがメンバーの手を取ることはなかった。彼は1人で歌った。ステージはバクステへ。

 

ザ・夏ソングの【罪と夏】、かわいらしい【CloveR】、底抜けに明るい【前向きスクリーム!】、歌いながらアリトロに乗って会場をそれぞれ進む6人。メンステに降りた横山さんは前向きを全力で踊っていた。それを見て、2016年から2017年にかけて行われた関ジャニ'sエイターテインメントで、安田くんが前向きを毎回本気で、近くにいるメンバーを巻き込んで、しゃかりきに踊っていたことを思い出したりした。

 

メインステージに6人が横並びになり、一人ひとりが挨拶をする。

1番手の横山さん、文の繋ぎ方が乱れていたけど、それも横山さんらしかった。「改めて関ジャニ∞の楽曲はメッセージ性の強いものが多いと思った。そして改めてメンバーを尊敬する。」、「すばるは男の決断をしたけれど、僕たち関ジャニ∞はすばるに絶対負けません。前を向いて突っ走っていくので、これからの関ジャニ∞をよろしくお願いします。」と彼は言った。この言葉には、彼が自分自身に言い聞かせている部分も多くあるのだろうと思う。でもこの言葉を直接聞くために、私は札幌まで来たのだなと思った。親友であるすばるくんの名前を出して、力強く宣言をした横山さんを、そして横山さんが大切に抱える関ジャニ∞というグループを、これからも応援したいと思った。

6人それぞれが、それぞれの言葉で、それぞれの温度で、今の思いを話してくれた。どこかホッとしたようなみんなの表情を、ここでようやく見れた気がした。

 

そして本編最後の曲、【大阪ロマネスク】。(関ジャニ∞ 大阪ロマネスク 歌詞 - 歌ネット

すばるくんのソロパートだった歌い出しは、6人全員で歌った。それを聞いて私は心の底から、関ジャニ∞は最高にかっこいいグループだと思った。頼もしくて、優しくて、まっすぐで、"関ジャニ∞" という概念が愛おしくて堪らなくなって、やはり私は泣いてしまった。でもこれは決して悲しい涙ではなかった。

サビ以外はメンバーのソロで繋いでいく、新しいロマネ。色んな歴史や思い出と共にあるロマネだけれど、私は今日ここで触れた、このロマネも大切に抱えていこうと思った。

 

エイトコールが響き、アンコール。フロートに乗る横山さんと大倉くん、丸山くんと錦戸くん。花道を歩く村上くんと安田くん。

アンコールは【Sweet Parade】【パノラマ】【あおっぱな】だった。フロートに乗りながらエアハグをする横山さんを沢山見た。かわいい。37歳かわいい。自分を抱きしめる横山さん、爆裂にかわいい。

 

3曲を歌い終え、メンステに帰ってきた6人。ここで安田くんが口を開く。「皆さんにひとつ、お知らせがあります。」約5万人が息を飲んだ。空気が止まった。

妙な間を取ったあとに「9月5日に、新曲が出まーーーす!!!」と安田くんが言った。本当、もう、しぬほど安心した。妙な間を取るなよ〜と彼らは笑っていた。いやいや、ブラックジョークがすぎる。本当、そういうのはやめた方がいいぞ(真顔)。

 

そんな安田くんはWANIMAのファンだ。特にKO-SHINくんのギタープレイが大好きだそうだ。そのWANIMAが、新しいスタートを切る関ジャニ∞に楽曲を提供してくれた。

曲名は【ここに】。(関ジャニ∞ ここに 歌詞 - 歌ネット

もう、歌詞が、凄まじかった。このライブで1番自然に私はポロポロと泣いた。隣の友人も同じだった。歌詞もメロディーもめちゃくちゃWANIMAだったけど、めちゃくちゃ今の関ジャニ∞だった。

"本当 本当 夢じゃなくて 終わらない旅を続けよう 難しいことは後にして 始まるんじゃない 始めるんだぜ!!"

別の道へ進むことを決めた、星の名を持った彼に強い意志があったように、関ジャニ∞を続ける6人にも意志があることを忘れずに胸に刻もうと思った。勝手に始まったのではなくて、彼らは始めるんだ。6人の関ジャニ∞を、彼らの意志で始めたんだ。そう思うことが出来た。そして私も、そんな彼らを応援して行こうと自分で決めた。この札幌ドームでそう決めた。

メインステージで、6人で横に並んで、この曲に気持ちを乗せて、少しキーの高いこの歌を歌う彼らは眩しかった。大丈夫だな、と思った。彼らも、そして私も、大丈夫だなと思った。一緒にまだ歩いていける。そう思った。

 

最後にみんなで手を繋いで『最高で、最強の、関ジャニ∞〜〜!!!』と叫んだ。みんなで繋いだ手を上げた。会場に沢山の銀テープが飛んだ。拍手に包まれた。

よかった。またこの景色を見れてよかった。札幌まで来てよかった。4月に飛行機とホテルを取った自分たちを褒めたい。その決断は間違ってないぞって、思い切り背中を叩いてやりたい。ありがとう、過去の自分。

 

 

 

こんなにも泣いて、笑って、喜んで、寂しくなって、泣いて、嬉しくなって、心配になって、前向きになって、色んな感情を爆発させたライブは生まれて初めてだった。こんなに涙を流したライブも初めてだった。

こんなにも心を揺さぶられたのは、こんなにも心が熱くなったのは、まっすぐで、人間臭くて、それでいてプロ根性の塊のような、私にとってのスーパーアイドルである彼らが、変わらずそこにいてくれたから。ステージに立っていてくれたから。関ジャニ∞に出会えてよかった、と心から思う。沢山のありがとうを彼らに伝えたい。

 

私は、これからも関ジャニ∞という物語を見ていく。そして、彼らの未来に希望を見る。ひとりのファンとして、彼らと楽しいや嬉しいを沢山重ねていきたい。何より、また彼らの作るライブに足を運びたいと思った。2018年7月15日に、札幌ドームに辿り着いた私はそう思った。

 

今ツアー、私は9月の東京ドームに再び足を運ぶ。その日が待ち遠しい。

早くまた彼らに会いたい。